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2016年1月

「Teensおすすめ本」では、各図書館のTeensコーナー担当が毎月オススメの本を紹介していきます。本の書名をクリックするとその本の検索結果詳細にジャンプします。

池上彰の選挙と政治がゼロからわかる本                          

池上彰/著 河出書房新社

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あらすじ

 私たちは選挙で「何を」選び、どのように政治に参加するのか――授業ではわからない「選挙」と「政治」の本質を、ジャーナリストの池上彰氏が分かりやすく解説する。

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おすすめポイント

 選挙年齢が18歳に引き下げられ、次の選挙から投票できるようになる人も多いと思います。けれども、選挙と政治については、ほとんどの人が小・中学校で習ったほんの少しの知識しかないのではないでしょうか。  自分の意思を国に訴える大切な機会です。「有名人だから」とか「誰でもいいや」で候補を選ぶのではなく、意味のある一票を投票するために、一度は読んでおきたい本です。

by緑が丘図書館 E

どくとるマンボウ青春記 (新潮文庫)                          

北杜夫/著  新潮社

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あらすじ

 著者の若かりし日の回想がユーモアたっぷりに語られつつも、どこか哀しく切ないような読後感のあるエッセイ。厳格な父との衝突、玉音放送を聞いた時の思い、学生寮でのバカ騒ぎなど、終戦前後の混乱期における一人の若者がどのように青春時代を過ごしたか知ることができる作品です。

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おすすめポイント

 種類や程度の差こそあれ、誰でも体験し、通過していく青春の過程が自嘲気味に語られます。今でいう「自虐ネタ」が満載です。楽しい本でも、面白い本でも、ためになる本でもないかもしれません。でもとても「良い本」なのです。著者の日記がもとになっていますが、読み返した時の言いようのない恥ずかしさが、正直に語られています。他人の話なのに、なぜか読んでいるほうも恥ずかしくて、くすぐったいような思いにかられる、そんな不思議な感覚を味わえます。

by緑が丘図書館 S

午後からはワニ日和                                   

似鳥鶏(にたどりけい)/著 文藝春秋

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あらすじ

 飼育員の桃本(もももと)が勤める楓ケ丘動物園でイリエワニが一頭、ソロモンという怪盗に盗まれる事件が起きる。それを皮切りに、ソロモンは飼育員やお客さんの目があるなかで次々に動物を盗んでいく。いったいソロモンは何が目的で動物を盗むのか…。

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おすすめポイント

 動物園で働く飼育員の1日がよく分かる物語になっています。それだけでなく、桃本が同僚の個性的なメンバーと共に、犯人を見つけ出していく過程もおもしろいです。ミステリー好きの方、動物好きの方はもちろんのこと、そうでない方も楽しめる小説になっています。  続編には「ダチョウは軽車両に該当します」「迷いアルパカ拾いました」があります。桃本と個性的なメンバーの活躍をぜひ読んでみてください。

by緑が丘図書館 F