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2018年12月

「Teensおすすめ本」では、各図書館のTeensコーナー担当が毎月オススメの本を紹介していきます。本の書名をクリックするとその本の検索結果詳細にジャンプします。

羊と鋼の森

宮下奈都/著 文藝春秋

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・羊と鋼の森の表紙画像

あらすじ

 将来の夢を持てずにいた平凡な高校生・外村(とむら)は、放課後の体育館でピアノの調律に立ち会います。そこで、ピアノの音色に魅せられ、自らも調律師を目指します。調律師の専門学校を卒業し、新米ピアノ調律師として働き始めますが、ピアノを習った経験も音感もなく、音楽の知識もとぼしいことに引け目を感じていました。そんな中、調律のお客さんである双子の高校生姉妹と知り合います。明るく活発な由仁(ゆに)と控えめで大人しい和音(かずね)。外村は和音が弾くピアノの音に「森の匂い」を感じます。やがて、双子にある事件が起こり…。

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おすすめポイント

 ピアノで奏でられる音楽や、周りの自然、人々のしぐさや会話が美しい表現でつづられ、心地よく読み進むことができます。登場人物は皆個性的で、先輩調律師達と外村の仕事に対する情熱や心情が丁寧に描かれています。ピアノ調律師という一般にはなじみの薄い仕事が、実は演奏家と同じくらい音楽にとって重要で奥深いということがわかる、おすすめの一冊です。

by緑が丘図書館 リッキー

ジェーン・エア 上・下

C.ブロンテ/著 大久保康雄/訳 新潮社

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ジェーン・エアの表紙画像

あらすじ

 主人公のジェーンは早くに両親を亡くし、寄宿舎で育ちました。18才になると住みこみの家庭教師の職を見つけ、ロチェスター家での生活が始まります。そのお屋敷で時々奇妙な笑い声を耳にするようになり、隠された秘密に次第に巻き込まれていきます。

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おすすめポイント

 この本は1847年に出版されたベストセラー作品です。当時の世の中の考え方や人々の生活をジェーンの目を通して知ることができます。苦境にもめげず信念をつらぬきとおすジェーンの生き方を清々しく感じるでしょう。屋敷で起こる原因不明の火事や奇怪な事件などミステリアスな部分だけでなく、ラブストーリーとしても楽しめる読みごたえのある本です。是非、手にとってみてください。

by緑が丘図書館 H.M

クラシック音楽ガイド

後藤真理子/監修 成美堂出版

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クラシック音楽ガイドの表紙画像

あらすじ

 モーツァルト、ベートーヴェン、ブリテンなど、クラシック音楽を楽しむ上で知っておきたい33名の作曲家を厳選し、その人となり、時代背景、エピソードを紹介しています。そのほか、オーケストラの基礎知識や楽器についての雑学、日本と世界の主要コンサートホールが写真付きで掲載されています。初心者でも分かりやすく、とても優雅で贅沢な一冊となっています。

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おすすめポイント

 ページをめくり作曲家たちの肖像画を目にしたとき、小学校の音楽室にも沢山飾られていたことを懐かしく思い出しました。何百年も前に作られ、今もなお愛されているクラシック音楽には不思議な魅力があるのだと思います。お堅いイメージがあるクラシックですが、本書は絵や写真をふんだんに使い、とても見やすくなっています。授業とは違うかたちでクラシックに触れてみると、新鮮で味わい深く感じられるかもしれません。 是非、クラシック音楽の世界を堪能して下さい。

by緑が丘図書館 かじろん