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2011年1月

「Teensおすすめ本」では、各図書館のTeensコーナー担当が毎月オススメの本を紹介していきます。本の書名をクリックするとその本の検索結果詳細にジャンプします。

レヴォリューションNo.3                                    

金城一紀/著 角川書店

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あらすじ

 「君たち、世界を変えてみたくはないか?」生物教師ドクター・モローの言葉から、落ちこぼれ男子高校生たちの冒険が始まった。周囲から《ゾンビ》とあだ名されている彼らが、世界を変えるために動き出した。それは、お嬢様女子校の文化祭に潜入し、ナンパすること!はたして彼らの作戦は成するのか?

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オススメポイント

 あなたは勉強が得意ですか?もしも、勉強が苦手なら、勉強が得意な相手を見つければいいのです。もしかしたら、そこから、新しい世界が広がるかも?そんな可能性に向かい、失敗しても、何度でも、立ち向かっていく《ザ・ゾンビーズ》の面々。読み始めたら最後までとまりません!もっと彼らと冒険したい時は、「フライ・ダディ・フライ」や「SPEED」をどうぞ。

by大和田図書館teens担当

リリース

草野たき/著 ポプラ社

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あらすじ

 優秀な外科医だった父が死んだ日、明良(あきら)は生まれた。「医者になれ」という父の遺言を守り、周囲の期待に応えてきたのだが本当は「バスケットボール選手になりたい」という夢があった。内心を隠しているのは自分だけだと思っていたが、兄や母たちにも秘密が・・・。

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オススメポイント

 「誰かのために本心をかくして我慢している。」そう思うことはありませんか?主人公の明良はそう思っていました。でも、そんな秘密をかかえていたのは自分だけではなかった。信頼していた兄や母の知らなかった一面を知ることでびっくりしながらも変わっていく明良を応援したくなります。明良の所属する弱小バスケ部の部員たちの優しさにも心が温かくなる作品。

by勝田台図書館teens担当

少年少女飛行倶楽部

加納明子/著 文芸春秋

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あらすじ

 中学に入った海月(みづき)がおさななじみの樹絵里(じゅえり)に誘われて入部したのは「飛行クラブ」。「飛行」に興味があったのではなく樹絵里のあこがれの先輩が入っていたので「一緒に入部して」と頼まれて入ったのだった。活動内容は「空を飛ぶこと」。ただし、まだ空を飛んだことはなくそれを実現すべく鋭意模索中。 このクラブをつくった部長の神(じん通称カミサマ)もかなり変わった人物。はたして、海月たちは空を飛ぶことはできるのだろうか?

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オススメポイント

 責任感の強い主人公の海月が、「何で私が!?」と愚痴を言いながらも飛行クラブを存続せるために奮闘する姿が素敵。自分では気がついていないが、そんな海月はみんなから頼りにされ好かれている。真面目もいいなあと思わせてくれる作品。海月が語っているように書かれている文体もユーモアがあり読みやすい。

by勝田台図書館teens担当

ベラスケスの十字の謎

エリアセル・カンシーノ/著 徳間書店

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あらすじ

 物語はある日突然、少年ニコラスがイタリアからスペインのフェリーペ4世の宮殿に連れていかれるところから始まります。ニコラスは宮廷で仕事をしているときに宮廷画家ベラスケスと出会い、画家が取り組んでいる絵のモデルとして描かれることになります。作品が完成するまでベラスケスの館で暮らすことになり、名画『侍女(じじょ)たち(ラス・メニーナス)』をめぐる不思議な出来事に関わることになります。さて、この名画にはどんな秘密が隠されているのでしょう?

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オススメポイント

 主人公のニコラスは歴史上の実在の人物であり、その少年の語りを通して名画に秘められた登場人物や構図、十字の謎に引き込まれていきます。17世紀のスペイン王国や騎士団、宮廷画家ベラスケスの生涯に興味がそそられます。そしてあのベラスケスの名作『侍女たち』をじっくり見てみたいという思いにかられます。名画を題材にしたミステリアスなファンタジーです。

by勝田台図書館teens担当