2017年10月
谷川俊太郎/詩 童話屋
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あらすじ
谷川俊太郎さんが1960~2007年に書いた数千もの作品の中から選び抜かれた、49編のすてきな詩集です。
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おすすめポイント
日々の生活に疲れ、何もかもが面倒に感じられてしまうような時、ふとこの詩集を開くと、心が落ち着きます。意味を考えて詩の世界にどっぷり浸かるもよし、深い意味を考えずに温かく優しい言葉の並びを味わうもよし。じっくり何度でも読みたくなる詩集です。
by緑が丘図書館 S
佐藤英治/写真と文 山と溪谷社
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あらすじ
島から島へと海を越えて移動する「渡り蝶」として注目されているアサギマダラの生態と、その謎を解くためのマーキング調査の方法を解説しています
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おすすめポイント
遠く台湾まで渡ることが確認されているアサギマダラの、想像を絶する飛翔能力。力強い筋肉などなさそうな蝶の何処にそんな能力が秘められているのか?そして、あんな小さな生き物の数百キロに及ぶ移動をどうやって追跡するのか?ワクワクしながら読めます。写真も生き生きして、とても美しいです。
by緑が丘図書館 キラキラ
ピエール・ルメートル/著 平岡敦/訳 早川書房
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あらすじ
第一次世界大戦末期の欧州戦線。終戦を目前にしながら敵陣に絶望的な突撃を繰り返す仏軍部隊。気弱な主人公アルベールは卑劣な上官ドルネーの悪事を目にした直後、危機一髪のところを同僚兵士のエドゥアールに救われます。深い傷を負い前線からパリに復帰した彼等を待っていたのは混乱と欺瞞に満ち、復帰兵に冷たい社会でした。やがて世間を驚愕させる大事件に向かって運命の歯車が狂い始めます。
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おすすめポイント
本作はミステリー小説でありながら文学の香り高く作家の豊かな文才を感じさせます。おすすめポイントはとにかく最初の1ページから迫力のある描写が続き、ぐいぐいストーリーに引き込まれること。特にクライマックスに向かう終盤では、主人公達の運命の糸が絡み合いひとつに紡がれ、見事なラストが一気に描かれます。訳者(平岡敦)の力も大きいでしょう。(フランス最高の文学賞であるゴンクール賞受賞)
by緑が丘図書館 リッキー